新規日誌3
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2022/01/06

3学期始業式での校長挨拶(有終の美)

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 2022年(令和4年)がスタートしました。皆さん、あけましておめでとうございます。今年は寅年です。昨年度の「丑」は「粘り強さ」の象徴とも言われていましたが、今年の「寅」にはもともと「動き始め、胎動」といった意味があり、強く大きく成長するといったことを表しています。

 3学期は、今年度の仕上げと次にやってくる学年への準備をする学期です。「有終の美」という言葉を知っていますか。何かをやり始めることは誰でもできますが、終わり(最後)までやり遂げることは難しく立派(美しい)という意味です。飛行機だって、高く遠くへ飛ぶためには、その前にしっかりと走らないといけません。次の学年に向かって大きく羽ばたくためには、この3学期はしっかりと走り切ることが大事です。

 さて、1月からの「種のクール」でのキーワードは「感謝」です。手始めに、できるだけたくさん「ありがとう」を言いましょう。外国の大学での研究で面白いのがあって、「自分は恵まれているなあ」と感じたことを毎週定期的に書き出すようにしたグループはそうしなかったグループに比べて人生をより前向きにとらえ、満足感を持つ傾向が高まったというのです。つまり、まわりに感謝する人ほど幸せを感じることができるというわけです。どうですか?「ありがとう」を言うだけならタダです。こんな簡単なことで周りも自分も幸せになれるのなら、やってみる価値はあると思いませんか?

 3学期は学校に来る日が49日です。ぜひ、有終の美を飾るためにしっかり走り切ること、さらにまわりに「ありがとう」をいっぱい振りまく、そうすることで、幸せな学校生活を送れること間違いなしです。応援しています。


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2021/12/24

2学期終業式の話(「福田開学の日」の話を含みます)

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  2学期は学校に来る日が82日間ありました。始業式の日には、積極的にいろいろな人と「かかわる」こと、そしてかかわるときに相手の人の気持ちを「想像する」と良いとお話をしました。運動会や持久走記録会をはじめ、多くの場面で相手を思う優しい行動が見られ、嬉しく感じたことがたくさんありました。

  さて、1217日は何の日か知っていますか。はじめて、この福田の地に学校ができた日なのです。少し過ぎてしまいましたが、今日はこの日にちなんで「学校にはいろんな人の思いが詰まっている」ということをお話してみたいと思います。

  明治政府は明治5(1872)に子どもには教育を受けさせるべきだと考え、「学校を創りなさい」との命令を出しました。でも今と違うのは、学校の建設も各地区でやりなさい、授業料も国民が払いなさいというものでした。

  この地区の人々もたいそう困ったのでしょうね。新しい校舎を建てるのはものすごいお金が必要ですから、とりあえず観音寺を勉強する場所にあてたようです。それを一応、「福田学校」としてあと南島・福田中島・大原・南田の各地区に分校をたてて、5つの場所に分散して授業を行うというスタイルで出発しました。明治政府が命令を出した翌年にはもう授業を行う環境を作ったのですから地域の人々の努力はすごいものだったろうと想像できます。

  ここで、校長室に眠っている昔の写真を幾つか見てもらおうと思います。今とは建物も子どもたちの服装も違いますね。

  さて、年月が過ぎ、5つの建物はやがて2つの学校へとまとまっていきます。今はそれぞれの場所に碑が建っているのですが見たことがありますか。一つは現在の交流センターや図書館があった場所にあるもので「福田小学校」、もう一つが大原給食センターの近くにある碑で「於保小学校(その後福田町立西小)」です。

  昭和43年(今から53年前)には新しく1つの学校にまとめようということになりました。当時のことは「広報ふくで」にも大きく記事として載っています。福田町全体で力を入れて新校舎建設に望んだことが分かります。昭和45年には学校ができたこと記念してパンフレットも作られました。この頃の面白いエピソードを用務員が教えてくれました。この写真のとおり、今、雄峰山がある場所にプレハブ校舎が建っています。つまり、校舎を建てた後も子どもの数はどんどん増えて、昭和49年には北校舎部分の増築を行い、これでも足らなくなりプレハブ校舎まで建てたというのです。最も子どもの数が多いときは1400名を超えていたというからすごいですね。

  さて、この写真を見てください。なんだか、今と比べて寂しい感じがしませんか?ここから今の風景に変わっていく中でも地域の人々の熱い思いがあったのです。昭和50年には開学100年を記念して森を創りました。これがいわゆる「100年の森」です。玄関前の庭に碑が建っているのもこの時のものです。さらに、昭和56年には玄関前の池を、昭和58年には雄峰山を、そして昭和60年にはレインボーロード両側に欅並木を作り、ようやく今の学校の形になってきました。ということは昭和45年からの約15年間もの長い時間をかけて、地域の人々は私たちのためにすばらしい景観を作り上げてくれたのです。

  最後にもう一つだけ紹介して、私の話を終わりたいと思います。職員室前に2人の写真が飾られていますね。本校の出身者から2人もオリンピックのメダリストを出しているのですね。一人は昭和11年(1936年)ベルリンオリンピックで1500m自由形に出場し金メダルを取った寺田登さん、もう一人は平成4(1992)バルセロナオリンピックで女子柔道52キロ級に出場し銀メダルを取った溝口紀子さんです。

  どうですか。この学校にはすでに150年近い長い歴史があり、その中で地域の人々が「福田の子どもたちにいい環境の中で素晴らしい教育をうけさせてやろう」という熱い思いがこもっていることがよく分かったと思います。

  皆さんは、こういった多くの人々の思いを想像し感謝しながら、先に紹介したメダリストたちのように、自分自身を伸ばそうといろんなことに挑戦することはもちろんのこと、今度は地域の人々のために自分は何ができるのだろうと考えて行動してみることにも期待しています。

  では、13日間のいい冬休みを過ごしてください。そして、16日には全員そろって笑顔を見せてください。少し長くなりましたが、私の話を終わりにします。


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2021/12/16

「やらされる」学習から「自らやる」学習へ(校長室から)

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 学校評価アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。ここで得られた知見は、今後の学校運営上、大変参考になるものばかりです。今回は、学習面に特化してアンケート結果の分析と今後の方向性について書いてみたいと思います。

 私がまず注目したのは、「先生はみんなのことをよくわかっている」「先生は一人ひとりにあったきめ細かな教え方をしている」の2項目です。先生が主語になった設問はこの2つのみであり、子どもたちや保護者の皆様が学校をどのように感じているかを知るバロメーターになると思っています。結果を昨年度のものと比較しても、どちらの項目も、子ども・保護者ともに肯定値が大きく高まっていました。「一人も一人ぼっちにしない」を意識しながら、子ども理解・授業改善に努めたことが数値に表れていることは嬉しい限りです。

 もう一つ注目したのは「学校の勉強がよく分かる」という項目です。上記の2項目の数値が高まっているのならば、この項目についても高くなっているのではと予想したのです。しかしながら、結果は、昨年度と比較してわずかながら児童の数値が下がっているのです。これは興味深い結果だなと思ったのです。つまり、「先生は私たちのことをよく理解し、きめ細かな指導をしてくれているのだけれど、だからと言って「勉強が分かった」とまでは言えない」ということでしょう。

 私たちは、この差を、「子どもたちが学習に向かう意識」にあると考えています。先生が指示したことはまじめに取り組もうとするのですが、やらされ感のある学習ではどうしても定着するまでには至りません。学級担任からも、「授業中は分かっているのに、次の時間になってみるとすっかり忘れてしまっている子がいる」との声も聴きます。

 そこで、必要感のある学習、自らやる学習へのステップアップを図る必要があると考えました。手始めに、冬休みの学習の課題は「冬のべんきょうくらぶ」のほかは「チャレンジ学習」のみとしました。2学期の終わりに各学級で振り返りの時間を設けて、冬休みにはどんな学習をしたら良いかを各自で考えます。中には「〇〇が苦手だから〇〇に取り組もう」と復習に時間をかける子もいるでしょうし、「体を鍛えたいから毎日縄跳びを続けよう」と新たな目標をたてる子もいるでしょう。「3学期はどんな学習をするのかな?」と予習に取り組むのもいいでしょう。このように自分で決めたことをコツコツ取り組む学習を「チャレンジ学習」と銘打ちました。もちろん、こういった取組は冬休みだけのものではなく、3学期以降も日々の学習の中で自らの学習に必要感を感じながら学習できるように意識させたいと考えています。

 加えて、児童の携行品についても全職員で話し合いました。現在、本校では国語と算数の教科書・ノートに加えてタブレットを原則持ち帰りとしていますが、これらも子どもたちが自ら考えるようにしたらどうかと検討したところ、「将来的には、次の日の学習に必要な学習用具を自分で判断し持参できる子を目指していきたいが、今はまだその時期ではない。今の段階で携行品をすべて自由にしてしまうのは心配である」との声が大半を占めました。

 「これをやりなさい」「これはやっちゃいけません」といった大人からの指示を待つのでなく、「明日の授業に備えてどんな準備をしようかな?」と自ら考え、学習を自分事としてとらえる子どもになるよう取り組んでいきます。その中で、保護者の皆様にご家庭においてご協力いただくこともでてくるでしょうが、何卒よろしくお願いします。


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2021/11/22

子どもの自尊心と強い関係があるのは「柔軟性」(校長室から)

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 今から約20年前、私は大学院に派遣していただき、2年間の研究生活をさせていただく機会に恵まれました。その際に、「子どもの自尊心(他の人からの目をあまり気にせず、自信をもって社会の中でふるまうことができるかどうか)に家族のあり方はどのように影響を及ぼすのだろうか」ということを中心に研究を行いました。

1 はじめに
 この時の研究は、静岡県内の小学6年生とその親788家族 (男子422名 女子366名 父親670名 母親720名) の協力をいただき、主に質問紙法(アンケート調査)による分析を中心に行いました。父親の平均年齢43.29歳、母親の平均年齢40.08歳となっています。
 なぜ小学校6年生なのか。それは、多くの先行研究において、小学校6年生の自尊心が他学年の子どもに比べ低いことや、小学校3年生で最も高くあとは6年生まで漸次低下することからです。


2 突然ですが・・問題です!
私は、子どもの自尊心と家族のあり方との相関を見てみることにしました。家族のあり方として、子どもの自尊心と相関がありそうな次の4つを考えました。

(1)家族に対する評価と凝集性:家族に対する満足度とうまくまとまっている
(2)家族内ルール:家族成員それぞれに役割があり、互いにルールを守る
(3)家族内コミュニケーション:家族内で自由に話ができ、親密な交流ができる
(4)家族の柔軟性:家族内の問題に対してお互いに柔軟に対処している

 予想通り、この4つはいずれも子どもの自尊心と関係が深いことが分かったのですが、私が驚いたのは、この中で突出して高い関係性を示したものがあったのです。皆さんはどれだか分かりますか?


3 正解は、「家族の柔軟性」
 子どもがやろうとしていることに対して家族は邪魔していないか(子どもの考えを尊重しているか)、誰かひとりで家族内のことを決定していないか、家族全員で話し合って問題解決しようとしているか、家族内の諸問題に対して家族が敏感に反応しすぎて親が過干渉になったり慌てたりすることはないかといったことが、何より小学校6年生の子どもたちの自尊心に影響を及ぼすということが分かったのです。

 つまり、家族がまとまっているとか、コミュニケーションが取れるのは大事なことですが、これだけではもの足りないということでしょう。ルールもないよりもあった方が良いのは当然ですが、ルールでがんじがらめになっている状態はよろしくないということでしょう。


4 実は学級内でも同じことが言える・・
 私の大学院時代の研究はここまでですが、この研究結果を見て「ああ、これは家族内にとどまらず、学級内でも同じことが言えそうだな」と思うようになりました。

 つまり、学級にまとまりがあり、先生と子ども、子どもたち同士で親密に会話ができるのは大事なことです。でも、先生が決めたルールに子どもたちが従順にしたがうだけでは、子どもの自尊心を高めるのは不十分だということです。学級内で起きる様々な問題に対して、子どもたち同士で話し合い解決していこうとする学級風土こそ必要だということでしょう。

 何か問題が起こったとき、親や教師は、慌てず、騒がず、どっしりしていること、そのうえで子どもの思いを尊重しながら、子どもたち同士で解決できるような環境を整えること、そういった大人の構えこそ、子どもが他人の目を気にせずに自信を持って行動できる素地を育てることにつながるのではないかと考えています。


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2021/11/22

運動会保護者アンケートを拝見して・・(校長室から)

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 今年度の運動会は、「感染症予防」と「教育内容の充実」をともに達成すべく、日程をずらしたことに加え、保護者1名参加や3学年ずつの分散開催など昨年度とは実施方法を大きく変更しました。保護者の皆様には多くのご協力をいただくとともに、ご不便もおかけしました。遅くなりましたが、保護者の皆様からのご意見を拝見させていただき、私なりに感じたことを書かせていただきます。


1 子どもたちの様子から
 子どもたちが競技に取り組む姿から、保護者の皆様も子どもたちの成長を感じていただけたことが伝わってきました。「真剣に取り組む姿に感動した」「仲間意識が育っている」「子どもたちだけでいろいろ進めていたのがすごい」「お互い肩をたたきフェアプレイの精神に感動した」「学年を越えたチームへの応援の声掛けがよく響いて活気があった」など、今後も伸ばしていきたい姿をきちんと認めてくださって嬉しく思いました。
 さらに「これまでずっと自主練習を頑張ってきたことを親として見てきたので、その成果が見られて嬉しかった」との言葉も複数いただきました。この運動会に向けて、子どもたちも前向きに取り組んできたことが改めて分かりました。

 これらに加えて、職員の様子もほめてくださっています。「先生方も一人でいる子がないように声をかけたり付き添ったりしていて温かみがあった」「競技や演目の内容に先生方の工夫が見られていたのが良かった」「先生方の子どもたちを応援する声が聞こえ、日頃から応援・励ましをくださっている温かさが伝わりうれしかった」などです。こういった言葉の一つひとつが私たちにとっての活力になります。


2 開催方法から
 分散開催については、「子どもたちの待ち時間が少なくなった」「観戦者が少なく見やすかった」などの理由から来年度も同じような形での実施を望む声がある一方で、「本来の全学年でやる運動会ができることを望む」との声もあります。
 異学年の子ども同士が応援したり励まし合ったりする姿や、上学年の走りや演技を見て憧れを抱くことなども、運動会でねらうことですので、来年度以降も分散開催ありきで考えるわけではありません。全学年で一斉に実施することを柱に再検討していきます。

 さらに、保護者1名参観や平日開催については、「結果的に保護者2名でもよかったのではないか」「平日ではなく土・日開催にしてほしい」など多くの意見をいただきました。これらは、やはり運動会にて我が子の成長や活躍をしっかり見たいとの保護者の皆様の願いだと受け止めました。本来であれば、私たちとしても保護者や地域の皆様への入場制限などかけなくはありませんし、「ワクチン接種が土曜日・日曜日の予約を基本となっている」という状況がなければ週休日の開催にしたかったところです。来年度は、より多くの方に参観していただける環境を用意できればと私自身も願っております。


3 その他
 前述のとおり、保護者ボランティアを募って受付や誘導までお願いするなどの運営も初めてのことでしたので、何分、至らない点が多くあったようです。これらのことについては、来年度以降、同じような運営をせざるを得なくなった場合に、引き継いでいきたいと考えています。

 さらに多くの方が、いろいろなボランティアに参加したいという思いをもっていただいていることも分かり嬉しく感じました。中には「トイレ掃除」や「花壇の花植え」など新たな提案をしていただいた方もいらっしゃいました。今後の参考にさせていただきます。多くの方々が、学校を支え、一緒に子どもを育てようと考えていただいていることに心強さを感じました。本当にありがとうございました。


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2021/11/05

子どもの思いを3ステップで聴く(校長室から)

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 教師を長く続けていると、「ああ、失敗したなあ・・」と反省することも増えてきます。その時は自分ができる最善を尽くしたつもりでも、後で振り返ってみると視野が狭かった、考えが浅かったと思い、自分にガッカリすることもあります。


 以前、子ども同士のトラブルを解決しようとしたときの失敗例です。一方の子どもがこのトラブルによって酷く傷ついていたため、この子の心のケアばかりに気を取られてしまい、もう一方の子どもには相手を傷つけたことを厳しく指導していました。
 そうしたところ、私が厳しく指導した子どもの保護者から「うちの子が悪いことをしたので叱られるのは当然だと思います。でも、加害者の思いも聴いてほしかったというのが正直な思いです。」とお話をいただきました。


 冷静に考えると、私たち教師は誰かを罰することが仕事でなく、子どもたち一人ひとりがより良く生活でき、子どもたち同士がより良い関係を構築できるよう手助けすることなのです。


 この日以来、子ども同士のトラブルを含め、子どもが何か問題を抱えていると感じた場合は、3ステップで思いを聴くようにしていますし、先生たちにも同じように思いを聴くようにお願いをしています。
 
 ここで言う3ステップとは、①どんな思いでやったのか ②今後、どうなりたいか ③そのために先生に手助けできることはあるか の3つの段階で話を聴くということです。例えば、AさんがBさんに悪口を言ったとしましょう。「悪口を言った」という行為自体は同じでも、Bさんのことが嫌いだから言ったのか、逆にBさんと友達になりたくてちょっかいを出したからなのかでは、その後のアドバイスの仕方はまるで違ったものになります。例えBさんのことが嫌いだとしても、その感情は否定せずに、嫌いな人とどのようにかかわったら良いかを一緒に考えるような助言が必要ですし、逆にBさんのことが好きならば、恥ずかしがらずにその気持ちをうまく伝えるコツをアドバイスしてあげたいものです。


 本校の子どもたちを見ていると、相手に自分の思いをうまく表現する方法(スキル)をもっと身につけた方がいいなあと思うことがよくあります。うまく言葉にできないために自分で自分に腹を立てる、相手に八つ当たりをするなどの光景を目にすることがあります。周りの人とうまくかかわるコツを、学校でも、家庭でも、機会をとらえてアドバイスしてあげることが必要だと思っています。


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2021/10/27

大人が贈る子どもたちへのプレゼント(校長室から)

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 私は永く「人を育てる」仕事に携わる中で、教師や親の一言が、子どもにとって良くも悪くも大きな影響を及ぼすことを、身をもって感じてきました。大人の一言が、子どもの背中を後押しすることにも、心にブレーキをかけてしまうこともあります。

 子どもの心にブレーキをかけてしまう言葉として、私たちが常に気を付けているのは、「結果に基づいた評価をしない」ということです。例えば、徒競走でビリになった子どもに対して「ビリになったのは自分の頑張りが足りないからだ」とか「ビリになるなんて情けない」などは論外であるのは明白です。大人からすれば発奮材料を与えたつもりでも、子どもの努力等を全否定するもので子どもの心に深い傷を負わせてしまいます。逆に「1位になったね、誇らしいね。」と良い結果を称賛することもあまり行いません。中には「いろいろな条件が重なり1位を取れたから誉めてもらえたけど、順位が良くなければ認められないんだ。」と思う子もいるでしょう。良い順位を取ることが子どもにとって過度なプレッシャーになってはいけません。


 では、子どもたちにとってのプレゼントとなるべき言葉とはどんなものでしょう。「答えはこれです」などと言えるものではありませんが、私たちは「子ども一人ひとりの努力や頑張りの過程を認める」ことに注力しています。つまり、順位が悪くても、以前と比べると走り方が良くなったとか一生懸命さが表情から表れていたなどという場合は、「よく頑張っていたね。走り方ひとつとっても成長が見られるよ。」などと頑張ったことによる本人なりの成長を認めるようにしています。そういった言葉かけによって、「自分自身は何も変わってないと思ったけど、少しは成長できているんだ。」と思えることが次につながるように思うのです。


 実は、日本の学校教育自体も上記の方向に向かい始めています。以前は「どんな知識が身についたか」をテストの点数ではかり評価していました。しかし、今は「理解したことをどう使い、どのように人生や社会に生かそうとするか」を重視するようになっています。つまり、学習の過程に目を向け、一人ひとりの取り組み方を評価するようになってきているのです。


 テストの点数や徒競走の順位だけを見て、その子どものことを分かったつもりになるのは簡単なことですがもはや時代遅れとも言えます。私たちは、子どもの頑張りや取組の過程を注視する中で、一人ひとりの成長を認めていきたいと願い、日々の教育を進めています。

 来週の運動会に保護者にも見ていただきたいと思ったのは、子どもたち一人ひとりの成長を見届け、保護者の皆様からお子さんに素敵な言葉のプレゼントを贈ってほしいとも思ったからです。どの学年も大分仕上がってきましたので、ぜひ当日をお楽しみにしてください。


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2021/10/14

身近にあるリソースに注意を向けられる子どもに・・(校長室から)

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 先日、ある本の一節に「子どもも大人も自分や自分の身近にあるリソース(資源)に注意を向けることが大切」との言葉を見つけ、確かにその通りだなと感じました。ここで言うリソース(資源)とは、「私が好きなものやこと(I like)」「私が持っているもの(I have)」「私ができること(I can)」「私の特徴(I am)」の4つだそうです。


 朝から雨が降っていた日のことでした。少し、遅れてきた子どもでしょうか、低学年の昇降口の前で、傘をしまおうと頑張っている男の子がいました。私は、ゆっくりその子に近づき、「傘をうまくしまえないの?やってあげようか。」と声をかけると、その子は首を横に振り「見ててよ。」と言うのでじっと見ていました。その子はちゃんと傘をしまえた後、私を笑顔で見つめ返し教室に向かいました。その表情からは「ほらね。自分一人でできたでしょう。」と言わんばかりでしたので、「すごいね。がんばったね。」との一言をかけました。
 その時に私は思ったのです。「ああ、この子から自分でできることを取り上げなくてよかった」と。待ってあげて、見守ってあげて、そしてできたことを認めてあげられたことに、ちょっとだけホッとしました。


「子どもの頃の夢なんて、大人になって叶えられるのは、一部分だけだ」という人がいます。確かに「野球選手になりたい」という夢を叶えて、野球で生活できる人は一握りかもしれません。しかし、「野球が好きな気持ちはだれにも負けない」と自身で思えれば、野球に関わる仕事なら、幅は無限に広がります。

 これまで私も、目の前の子どもたちには、「でっかい夢をもて!」などと青春ドラマのようなことは言いませんでしたが、「自分の好きなことや得意なことをちゃんと知り、そのことを大人になってからも続けられると楽しいよ。」とはずっと言ってきました。


 かく言う私は、勉強があまり好きでなく(得意ではなく)、他に秀でたものも持ち合わせていない、そんな子どもでした。でも、学校という場が好きで、人とかかわることが好きで、誰かの役に立つのが楽しいとも思っていました。そんな私が、将来の仕事を考え始めたころ、何となく「学校とかかわる仕事に・・」と思うようになりました。自分の好きな場所で、自分の好きなことをできる教師という仕事を、私は大好きですし、この仕事にほこりも持っています。


 冒頭に紹介した本には、「自分の強み、自分には味方がたくさんいること、好きなことややれることが結構あること、こうしたことが即座に思い出せると自信になり一歩踏み出す回復力が増していく」とも書かれていました。ぜひ、本校の子どもたちにも、様々な経験の中から、自分の好きなことや得意なこと、自分の味方を見つけてほしいなあと思っています。


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2021/10/01

タブレットは自ら学びを深める新しい文房具(校長室から)

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 鉛筆、消しゴム、はさみと並び、タブレットも今や特別な道具ではなく,これからは文房具の一つです。今回の学習指導要領では、「情報活用能力」を「学習の基盤となる資質・能力」と位置づけました。つまり、コンピュータ等の情報手段を適切に用いることを、読んだり書いたりするのと同じように、どの教科でも必要不可欠な能力であるとしています。


 20年前には想像できなかった教室の風景が今目の前に広がっています。子どもたちは、タブレットを用いて、プレゼン資料や文章の作成のみならず、自分の考えを教師に提出したり教師からの課題を簡単に受け取ったりしています。

私たちは、子どもたちが世の中に羽ばたき大きく活躍する20年後の世の中に思いを馳せながら教育を進めなければならないといつも思っています。コンピュータが加速度的に発達するであろう未来では、知識量が多いことは何の自慢にもならないのでしょう。いろいろな情報をどのように結びつけて、どのように活用し、どのように世の中に生かしていくか・・そのことに重きがおかれることは間違いないのではないかと思うのです。


 はさみが危険な道具だからといって、学校で使用させないということはありません。適切な使用や管理の仕方を指導したうえで学習のツールとして使用しています。タブレットも一緒です。授業改善や学力向上のためのツールとして効果的な活用ができるよう子どもたちに適切な使用や管理の仕方を指導しています。


 先日、「家庭でほとんどタブレットを使っていないのに毎日持ち帰っている。」との意見をいただきました。自ら学びを深める新しい文房具として、家庭学習の場面でも効果的にタブレットを活用できるように各学級で指導・支援を行っていきます(このことについては、後日、おたよりを出そうと考えています)。

 まだまだタブレットが授業風景の一部になって日が浅いこともあり、私たちも試行錯誤の毎日です。課題が見つかるたびに、職員で「どうしよう」と話し合い、より良い方向を見出しています。それでも、保護者の皆様から見て「あれっ」と思われることもあるでしょう。その「あれっ」をぜひ教えていただき、一つひとつ改善を図っていきながら、「新しい文房具」として浸透させていきたいと思います。


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2021/09/29

運動会にかかる保護者の皆様へのお願い(校長室から)

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 子どもの頃の私は、学年の中でも背が小っちゃくて太っていました。だから、運動も苦手で、運動会なんてなければいいのに・・といつも思っていました。それでも、大人になった今では、運動会の練習で辛かったけどやり遂げた思い出や、友達に励ましてもらった思い出など、多くのことがよみがえります。きっと運動会という行事を通して学んだことや成長できたことも自分にとって多かったと感じています。

 だからこそ、教師になった今も、運動会という行事を通して、子どもたち一人ひとりに自身の成長を感じてもらいたいし、友とのふれあいを温かく感じてもらいたいと願っています。各家庭で保護者1名の入場をお願いしたのも、そのことが子どもたちの成長に大きく寄与すると考えているからです。人間は、自分で自分のことを見ることはできませんので、重要な他者を「映し鏡」として見ます。最も重要な他者である親から、がんばりや成長を認めてもらうことは、何より自己評価が高まる要因になります。


 しかしながら、感染症予防の観点から考えると、「保護者1名の入場」ということにはリスクも伴います。そこで、私どもがそのリスクに対してどのように考え、保護者の皆様にどのようなお願いをしようとしているかを率直に書いてみたいと思います。

 まず、「密」の状態を作らないことです。本校は家庭数が460余りあります。運動会自体を分散開催にすることに加え、保護者についても午前と午後で完全入れ替え制にしようと考えています。そのことで、保護者の人数を増やさないようにします。受付の場所も3か所設置し、学年ごとに違う受付場所にしました。これにより、1か所に集中しないようにします。もちろん、昨年度同様、ライブ配信も実施し、直接見られない方にも楽しんでもらおうと考えています。

 2つ目に、誰が入場したかを明確に把握することです。誰が運動場にいたか分からない状態では、万が一感染症が発生した場合に対応できなくなります。そのため、受付で健康観察表の提出とともに、こちらからリストバンドをお渡しし、腕につけてもらおうと考えています。このことにより、受付を通らずに入場した人を正確に把握することができると考えました。

 3つ目に、人の流れを極力抑えるということです。応援席は学年ごとにわけ、撮影席も別に設けました。応援席で落ち着いてゆっくり見てもらうためにテントやターフを持ち込むことも禁止とさせていただきました。応援席と撮影席との移動も運営スタッフの指示に従ってもらうようにします。さらに、昨年度同様、後日、写真やDVDの販売もいたしますので、撮影のために保護者が走り回ることも減ると考えています。

 4つ目に、大人と子どもの運動場での接触をなくすということです。子どもの頑張りを認めてもらうのは家庭で行ってもらうこととし、運動場内では大人と子どもの動線は完全に分けようと考えています。


 感染症が流行する以前なら、保護者の皆様にこのような制限やお願いをするなどありえないことではありますが、子どもも大人も安全に、そして安心して運動会に参加できるためのお願いだととらえてください。

 さらに、入場していただいた保護者の皆様の動きをスムーズにし、混乱のないものにするためには、相当数の運営スタッフが必要です。教員は運動会自体の運営や子どもたちへの指導・支援にあたることで精いっぱいです。ついては、保護者の皆様の中で、「運営スタッフ」としてかかわってくださる方を募集することにしました(詳細は明日発出する「運動会の運営スタッフ 募集について(お知らせ)」をご覧ください)。

 万が一、運営スタッフが集まらなかった場合は、上記の理由から、昨年度同様、保護者の入場や参観は実施できなくなることもご承知おきください。運営スタッフがいないことで、保護者同士の混乱も予想できますし、感染症へのリスクも高まることになります。子どもの活躍を直接見たいと願う保護者の方も多いでしょうが、保護者や子供たちの安全・安心を担保するという観点から、運営スタッフが集まらない場合は、保護者の入場自体をお断りすることもあるということを何卒ご理解ください


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福田っ子 ~  点 描  ~