家庭科が楽しく感じた!(5年 家庭)

2022年7月8日 12時11分
5年生

 この日(7月8日)の5年生のある教室を覗くと、背中を丸めて、針と布を持って裁縫をしている姿が多くみられました。手縫いのうち、ひと針ずつ返しながら針目の間をあけずに縫う縫い方である「本返し縫い」にチャレンジする様子です。
 担任が動画をモニターに映して、本返し縫いの縫い方をレクチャーします。これまでに並縫いを学習していたこともあり、動画を見ただけで「丈夫な縫い方だ!」と気付いた子もいたようです。
 このあとは、基本的には個々で練習する時間となります。初めての縫い方に戸惑いながらも、口をつむって一生懸命に取り組む子、なかなか思うようにいかずに途中で友達や先生に助けを求める子、中にはイライラして「ワーッ」と大声を出す子など様々でしたが、どの子からも真剣さが感じられました。
 作業も中盤になると、「見て、見て」と自分の縫ったものを見せながら、「僕、案外じょうずかもしれない」「こんなに一生懸命やったら、家庭科も面白くなったよ」と感想をもらす子もいました。授業の最後には「今日の学習を生かして、家でもチャレンジ学習で練習してもいいね」と促していました。

筆算の仕方を説明しよう(2年 算数)

2022年7月6日 16時00分
2年生


 2位数+2位数の繰り上がりのある筆算はできるが、やり方を他の人に教えるとなるとなかなか難しいものです。この日(7月6日)の2年生の算数の授業では、とにかく「説明する」ことにこだわった授業展開になりました。
 これまでの授業の中で、「たてに位をそろえる」ことまでは学習しています。したがって、筆算で計算することまではほとんどの子ができます。「前に出てやってみて」の担任の指示にも多くの子が挙手をします。担任は4人程度の子どもを指名して順に説明までさせます。子どもに指示棒を持たせて説明させる中で、担任は4人の子どもがどういう順番で共通して説明していたかを黒板にまとめます。

 その後、ペアになり、黒板に書いた順序でお互いに説明しあい、きちんと理解できるような説明になっているかを確かめました。ノートを見ながら、少し緊張した面持ちで説明した子もいましたが、がんばる姿が見られました。


 最後に練習問題を4問、挑戦しました。ここでも多くの子どもに活躍の機会を与えるように担任は配慮していました。ある子どもは、説明しながら自身の間違いに気が付いて「直してもいいですか」という場面もありました。


 しかし、最後の2問は「先生が説明してしまいます」と言うと、子どもたちは不思議な顔をしながらも担任の説明を聞き始めます。わざと間違った説明をして、子どもたちの反応を確かめようとしていたのです。一つは、「37+67」を筆算でやるときです。担任は、「十の位はなくなったから書かなくてもいいよね」と答えを「14」とします。子どもたちはすぐに反応しました。中には「14では、もとの数より小さくなります。0を書かなければいけません。」ときちんと説明できた子もいました。二つ目は「6+97」を担任は6を9の上に書きました。これにも多くの子が反応できます。「一の位をそろえて書かなければいけません」ときちんと説明できました。
 
 計算できれば良いのではなく、計算の仕方を他の人に説明することで改めて気づくことも多かったようです。

素直な心でいるとどんないいことがあるのかな?(2年 道徳)

2022年7月1日 12時44分
2年生


 この日(7月1日)の2年生の道徳の授業は、「お月さまとコロ」という読み物資料をもとに「素直な心でいるとどんないいことがあるのか」というテーマで、みんなで考えてみました。
 授業に入る前に、子どもたちに「素直な心とはどういう心か」「自分には素直な心があるか」などいくつかの質問をしていて、その結果をモニターに映し出します。これも、1人1台端末のなせる業です。


 コロが悪いことを言っちゃってギロを怒らせてしまった・・もしも自分が「コロ」だったら、謝るか、謝らないかを考えさせました。子どもたちは自分のネームプレートを持って、黒板に貼りに行きます。「謝る」に貼った子が多いようですが、「謝らない」もいますし、「真ん中」に貼った子もいます。担任がその理由を聞くと、子どもたちはしっかりと自分の意見を言えます。「謝る」理由として、「友達として戻ってきてほしい」「優しい人だと思われたい」などが出され、一方で「謝らない」理由として「言ったことはもう取り戻せない」「謝っても無駄」などが出され、どちらもなるほどと思わせるものでした。


 次に担任は、コロが「明日は謝ろう」と決心する場面を取り上げ、この理由を考えさせます。ここでの発言方法がユニークでした。「先生は指名しないから、どんどん発表して」と担任が言うと,思い思いに「〇〇が言います。〇〇です。」と次々に発言し始めます。ちゃんとお互いに譲り合って、順番に発言できています。さらに、声の小さな子が発言したときにも、誰も冷たく「聞こえません」などと言いません。周りの子がちゃんと聴きとってくれて代弁してくれました。このあたりに子どもたちの思いやりが見えます。



 さらに、担任は子どもたちにもう少し深く考えさせようと動作化を行います。「みんなだったらどんなふうに謝るかな」と言うと、子どもたちはペアでやってみます。「言ってみると、気持ちよくなった」「心が落ち着いた」などと発言する子が増えてきました。動作化することで見えてくるものがあったようです。

臓器同士のかかわりを調べる(6年 理科)

2022年6月22日 15時06分
6年生

 6年生の理科では「人の体のつくりと働き」を学習することとなっています。この日(6月22日)の学習では、生命活動を維持するための様々な臓器がそれぞれどのようなかかりをもっているのかを調べることが主なテーマとなっていました。

 まず、子どもたちはタブレットに向き合い、各臓器の絵を人体の絵の中の適当な場所に置き、その働きを調べて書き込んでいく作業を行いました。子どもたちはタブレットの使い方には慣れており、教師が指示した後は教室内が静まり、個別学習が進みました。



 次に担任は、「今、調べたことをもとに、各臓器がどのようにかかわっているのかを話し合ってまとめてほしい」と指示しました。子どもたちは小グループになり、タブレットを共有しながら話し合いを進めていきます。子どもたちは、「呼吸するときは…」「食べるときの消化は・・」「血液を送るには・・」など、グルーピングしながら臓器の働きをまとめていきました。
 1時間の授業の中で、担任は数回の指示を行ったのみで、ほとんどの時間を子どもたちが思考する時間に充てていました。子どもたちも、次に何をすべきかしっかりと把握し、自身で学習を進めることができていました。

モーターが回る向きは何によって変わるか(4年 理科)

2022年6月22日 12時21分
4年生


 4年生の理科では、電流の働きについて学習します。前の時間までに、モーターにつないだおもちゃのプロペラが乾電池につなぐことによって回転することまで行っていました。この日(6月22日)の理科では、「モーターが回る向きは何によって変わるのだろうか」ということを調べるのが大きなめあてとなりました。

 教科担任は、「めあてを立てる⇒予想を立てる⇒実験などで確かめる⇒まとめる」といったいわゆる課題解決学習の典型的な進め方で授業を進めます。そのため、子どもたちは先生が指示しなくても次に何をすべきなのか理解しているようです。

 子どもたちは「電池の向きを逆にする」「端子を逆につなぐ」といった予想を立てます。先生からは「プロペラを回したい方向に手で回した後に乾電池につなぐとその方向に回るって聞いたよ」と子どもたちに伝えます。

 上記3つのことを各自で確認していきます。電池の向きと端子のつなぎ方は予想通りだったようですが、先生が言ったことは違っていたことも分かりました。「時計回り」「反時計回り」という言葉も押さえたうえでワークシートにまとめます。

 授業の最後には「じゃあ、これまで学習したことをもとに、プロペラで顔に風がかかるように操作してみよう」と指示します。本時の学習が生活にどのように生きるのかといったことにもふれていました。


見て、触って、体験して、昔のくらしを想像する(6年 社会)

2022年6月17日 17時08分



 今から1万年以上前、日本人はどんなくらしをしていたのだろう・・こういったことを想像するには、その頃の日本人が使ったものを見たり触ったりするのが一番です。この日(6月17日)は、磐田市教育委員会文化財課の職員を講師に招いて、「訪問歴史教室」を実施していただきました。
 石器や土器など多くの資料を持ってきていただき、これをもとに想像図を示しながら、昔の日本人の暮らしぶりに思いを馳せていました。一斉での講話が終わり休憩時間になると、多くの子どもたちが資料の前に集まり、文化財課職員を質問攻めしていました。中には、自分の席まで土器などを持っていき、手触りを確かめたり、においをかいだりする子もいました。

 後半は、弓矢と火起こしの体験をさせてもらいました。弓はなかなか遠くに飛ばないし、火はなかなか起きないし・・昔のくらしはなかなか厳しいということも体感することができました。







一番混んでいるのは何市かな?(5年 算数)

2022年6月17日 15時21分
5年生

 
 授業の冒頭、担任から「磐田市、袋井市、浜松市のうち、一番混んでいるのはどこかな?」と投げかけられました。「人口が多いのは浜松市だよ」「でも浜松市北部は山があるから人は少ないと思うよ」など予想する声があがります。「どうすれば混み具合を比べることができるか」というのがこの日(6月17日)の授業のテーマです。

 「何が分かればいいの?」と担任が問うと、「面積と人口の両方を知りたい」との答え。とてもテンポよく授業が進みます。担任は3市の面積と人口をモニターに映すと、子どもたちはノートに書き写します。ちゃんと担任は電卓も準備しており、子どもたちはめいめいに持ち帰り、計算し始めます。「人口÷面積」をするとよいことも何となく分かっているようです。


 3市の数値を計算すると磐田市が最も大きな数字になりました。ここからがこの授業のキモです。「これはいったいどういう数字なの?」「なぜ磐田市が一番混んでいるって言えるの?」「なぜ面積が違うのに比べることができたの?」と担任は聴いていきます。自分たちはいったい何を計算していたのか、もう一度思考を働かせます。前回の学習を振り返るようにも促します。
 そうすると、自分たちは「1㎢あたりの人数を求めたんだ」ということに気づきます。さらに「面積を1㎢という同じ広さにそろえたんだ」ということにも気づきます。時間をかけるべきところにしっかり時間をかけ、子どもたちはじっくりと思考を深めることができたため、まとめや振り返りは子どもたち自身でどんどん言葉にしていました。

狂言「柿山伏」 集大成!(6年 国語)

2022年6月16日 16時31分
6年生


 「今から700年も前の室町時代にできたとされる喜劇「狂言」がなぜ、現代にまで受け継がれてきたのだろうか」これが、本単元を貫く大きなテーマでした。音読し、CDを聴き、実際に鑑賞し、最後に実際に演じてみることで、その面白さを自分たち自身で感じてみようというのです。
 前の時間までにどのようなめあてで柿山伏を演じるのかを決めてあります。この日(6月15日)は、「山伏の心情を表現したい」「見ている人が楽しめるように、ゆっくり、はっきり・・」などと書かれためあてをモニターに映しながら、まずは実演してみます。

 写真を見ていただければ、子どもたちがどのような思いで演じているかがわかると思います。大きな動きをつけ、台詞の抑揚もつけて表現しています。台詞を覚えてしまっている子もいます。見ている子どもからもクスリと笑い声が聞こえてきます。






 全員の演技が終わり、改めて「狂言が現在まで受け継がれた理由」についてワークシートに個々に書きます。これまで様々な体験をしてきた中で感じた思いのたけをワークシートにぶつけます。「昔の言葉だからこそ、想像力をかきたてられる」「観客が笑ってくれることで演者も励みになる」「室町時代からの変わらぬ思いが伝わる」など考えの広がりを感じます。単元を貫くテーマのもとで、子どもたちは様々な体験を通して思いを深めることができました。

粘土で作ったヘビの長さを比べよう(2年 算数)

2022年6月16日 15時17分
2年生

 授業が始まるや、担任は子どもたち全員にビー玉ほどの大きさの紙粘土を分けます。「この紙粘土を細長くして、ヘビさんを作ってみよう」と投げかけます。途中で切れてしまわないように子どもたちは慎重かつ楽しみながらヘビを作ります。


 1分後、「ペアで比べてみよう」というと、お互いにヘビを持ち寄り、おしりを合わせてみます。しかし、近くに持っていく間にヘビが切れてしまう子が「動かすと切れちゃうよ」と言います。「じゃあ、動かさないで長さを比べるにはどうしたらいいんだろうね」・・これが本授業のテーマになります。

 担任からのお題は、クラス全員の中で一番長いヘビがどれかを探し出すことです。子どもたちは悩みながらも1年生の時の学習を思い出します。「消しゴムか鉛筆の何個分かで比べたらどうだろうか」という話がまとまってきます。
 クラス全員を比べるにあたり、グループ内で一番長いヘビを決定することにします。この中で、自然とグループ内で基にする消しゴムを決めておかないといけないことに気づきました。




 その後、グループごとに発表して、消しゴムの個数が多い子をチャンピオンにしようとしたとき、一人の子が「だって、あのグループの消しゴムって小さいんだよ。個数が多くなるのは当たり前だよ。」と言い出しました。そうなのです。クラス全員で基にする消しゴムをそろえておく必要があったのです。
 子どもたちのつぶやきを担任が聞き逃さず、その一つ一つをつなぎ合わせるような授業でした。1時間の中で、いろいろな失敗を繰り返しながら、発見することも多かったようです。

なぜ「柿山伏」は受け継がれてきたのか(6年 国語)

2022年6月10日 13時15分
6年生

 これまで教科書を音読したり、CDを視聴したりする中で、狂言の難しさや奥深さを感じたところでしたが、昨日の「狂言教室」で実際に目の前で狂言を鑑賞する機会を得て、イメージが広がったところです(詳細はこちらをクリックしてください)。
 この日(6月10日)の国語は、昨日の「狂言教室」を振り返りながら、「なぜ柿山伏は受け継がれてきたのだろう」というテーマで狂言の面白さを追究する授業になりました。

 まずは、個々で受け継がれてきた理由を想像してみました。担任が指示すると、さっと自己内対話を始め、ワークシートに自分の考えを書いています。教室がしんと静かになります。「言い回しや体の使い方など研究されてきたのではないか」「やりたいと思う人が多かったのではないか」「日本にしかないものだから続けようと思ったのでは・・」などの意見が出されました。



 次に教科書の解説文を読みます。その一節に「人間とは何か・・生き方を考えるヒントに・・」という言葉があったことをとらえ、担任は「柿山伏は私たちに何を教えようとしているのか」と問います。小グループで話し合う中で、さりげない工夫が見られます。グループ内の一人はタブレットを起動し、みんなの考えをどんどんまとめていきます。全体発表の際はそれを教室前のモニターで写し、発表内容の理解を助けます。さらに、担任は子どもたち一人ひとりのつぶやきを聴きとりながらメモしていきます。「一人もひとりぼっちにしない」ことを体現しようとする一瞬でした。

 学習指導要領の目標の一つに「古典について解説した文章を読んだり作品の内容の大体を知ったりすることを通して、昔の人のものの見方や感じ方を知ること」とあります。十分にこの目標を達成できた授業になったようです。